前回、私の論文講座は文系理系、専門問わず受講可能だというお話をしました。
実は、理系の受講生の方が文系の受講生より論文の完成度が高く、あまり添削する必要がない場合が多いです。
意外ですよね?
「文系の留学生の方が理系の留学生より日本語が上手なんじゃないの?
だから日本語論文の書き方も文系の留学生の方が上手なんじゃないの?」
そう思いますよね?
私もそう思っていました。
でも、実際は違うんです。
理系の留学生の方が文系の留学生より日本語論文の書き方が上手な場合が多いんです。
「なぜなんだろう?」
とても不思議でした。
それで思い切って理系の受講生に聞いてみたことがあるんです。
「なんでこんなに上手に論文が書けるんですか?」
受講生の答えはこうでした。
「先輩の論文を見て、真似して書きました」
「なるほど!」
目から鱗が落ちました。
日本では、文系の研究室より理系の研究室の方が、グループで研究をする傾向が強いです。
研究室全体で大きな研究テーマを持っていて、学生は指導教授や先輩から小さなテーマを割り振られる。
実験も先輩や同僚と協力して行う。
その流れで、論文の書き方も先輩が教えてくれる場合が多いようです。
しかし、手取り足取り教えてくれるのではなく、博士課程に在籍する先輩が自分の修士論文のコピーを見本として渡し、
「論文は、これを見本に書いて」
と渡してくれるようです。
受講生も、先輩の論文を見本に一生懸命自力で書き上げたとのこと。
しかし、自分の日本語が本当に正しいのかどうか自信が持てず、私の講座を受講してくれたとのことでした。
受講生の論文は、文法や語彙の細かい誤りはあるものの、論文の「型」ができているため、ほとんど添削する必要がないという完成度でした。
実はこれ、論文の書き方の理想形。
論文の「型」は完コピOKなのです。
理系の場合、
「研究目的があって、仮説があって、実験があって、実験結果があって、結論があって…」
という流れが明確。
研究内容と実験のデータを入れ替えるだけで論文が書けてしまうことも多いようです。
しかし、文系の論文にも「型」はあります。
最新の主要な先行研究の「型」をそのまま真似て書けばOKなのです。
文系の留学生の皆さん、どうぞお試しください。
それでも難しい時は、どうぞ私に相談してください。